「地域みらい留学」に興味があります。デメリットってありますか?
詳しく教えてください。
その疑問にお答えします。
- 「地域みらい留学」のことがわかる
- 「地域みらい留学」のどのくらい費用がかかるかわかる
- 「地域みらい留学」のメリット、デメリットがわかる
こんにちは、あけみんです。
4月から子供が「地域みらい留学」で愛媛県の内子高等学校小田分校に通っています。
子供が中学校2年のときに「地域みらい留学」を知りました。
興味をもったものの、わからないことだらけ。
私が実際に経験して調べてきたことを、わかりやすく説明していきます。
たとえば費用のこと、メリットとデメリットなどなど。
ではさっそくいってみましょう!
「地域みらい留学」を知ったきっかけ
「地域みらい留学」を知ったきっかけを教えてください!
私には息子がいて、中学校2年の時に体調を崩して休みがちでした。
中学校3年には通常登校に戻ったんですが‥
出席日数が足りてないし、受験だし、大丈夫だろうか‥
そんなとき、以前テレビで見た、ある社長のインタビューを思い出しました。
どんな内容かというと‥
運動は得意だけど、勉強が大の苦手。行ける高校がない‥
親が心配して、探してきた高校は、受験すれば受かるという、生徒が少ない島の高校でした。
親元を離れて寮での独り暮らし。
自然に癒され地元の高校では体験できないようなことばかり。
勉強に興味を持ち、いつのまにか大学にいくほどの成績に。
大学卒業後は、高校で興味をもった「食」で起業しました。
なるほど、「そんな学校があるんだ!」という驚きと、自然の中で過ごした体験の素晴らしさを知って、興味を持ちました。
このときはまだ「地域みらい留学」を知りません。
地域みらい留学に行こうと背中を押してくれた本
これをきっかけに、図書館で一冊の本に出会いました。
その本とは‥
「スギナの島留学日記」
島根の隠岐諸島にある高校に、兵庫から留学したスギナちゃんの体験記です。
高校生の目でみて経験した内容は、とてもわかりやすく読んでいて、こちらもワクワクしました。
そして興味だけだったのが「どんなところか行ってみたい!」という考えに変わったんです。
さっそくネットで「島留学」と検索。
ここではじめて「地域みらい留学」を知ることになりました。
地域みらい留学とは?
地域みらい留学について教えてください
過疎化の進む山間部や離島は、豊かな自然や人のふれあいなど、今では貴重で価値ある地域となっています。そういう地域にある高校が全国から生徒を募集しています。
県外から、「地域みらい留学」に指定されている高校に入ることを「地域みらい留学」と言います。
「地域みらい留学」の高校は、北海道から沖縄まであり、さまざまな特色があります。
地域みらい留学の魅力とは?
学校によっていろんな特色はあるものの、「地域みらい留学」で共通している魅力は次の4つです。
- 自然豊かな地域での体験
- さまざまな人との出会い
- 少人数教育
- 寮で自立した生活
地域みらい留学にかかる費用
「地域みらい留学」って、地元では出来ない体験ができて楽しそう!
そう思ったものの‥
いや待てよ、行くとしたら現実的にいくら費用がかかる?
ここからようやく現実味を帯びて調べ始めました。
地域みらい留学にかかる学費
まず学費から‥
地域みらい留学は、公立高校です。
かかる学費は全日制の場合、年間で11万8,800円。
全日制の国公立の高校は「高等学校就学支援金制度」があって、対象者は年額で11万8,800円を限度として支給されるため、実質の授業料はかかりません。
ただし入学時に、地元の高校と同じく制服代や教科書代は、かかります。
学校によって異なりますが、10〜15万程度です。
地域みらい留学にかかる費用
学費以外にかかる、寮費や交通費やその他のお金について説明していきますね!
寮費
親元を離れての生活になるため、寮か下宿になり、寮費が必要です。
1ヶ月にかかる費用は3万〜6万円程度。
光熱費込みだったり、3食付きのところもあれば、週末は自炊のところもあります。
寮費については、高校によってさまざまなので、地域みらい留学の公式サイトにアクセスして各高校のページで確認してください。
その他の費用
その他には、部活動費、食事がない日の食費、修学旅行積み立て、公営塾がある場合はその費用(無料のところも多い)、日用品、お小遣いなど
寮の部屋が個室の場合は、ベットや机が備え付けだったりしますが、布団や家電は購入が必要なところもあります。
交通費
基本、学校〜寮は無料になります。
学校〜寮が離れていて交通機関を利用する場合もありますので、各学校にお問い合わせください。
長期休暇の場合は、閉寮期間があり、自宅までの往復の交通費は実費になります。
高校によって補助が出る場合あり。
寮費:月額 29,700円(平日3食付き、週末のみ自炊)/光熱費別:平均7,000円程度
お小遣い:文具や週末の食費で3,000円くらい。
月にかかる費用は全部で約40,000円程度。
地域みらい留学に実際に行って感じたメリットとデメリット
さて、ここからは私の感じた正直な「地域みらい留学」の感想を書いていきたいと思います。
まずデメリットから‥
地域みらい留学のデメリット
実際に子供が通っているので、ここは正直にいきますね!
交通の便が悪い・遠い
高校に行く場合は、バスの本数が少なかったり、フェリーでいく必要があり、交通の便が悪いです。
ただ、子供は寮に入って通うため問題なし。
親が学校に行くときは、実費になりますので、ここは費用がかかってきます。親が行く回数は、入学式以外は任意となります。個別懇談はZOOMでやっていただきました。(これも各学校によって異なりますので要確認)
入学前に交通費でお金がかかる
オープンスクール、入学試験、合格者発表会、入学前の引っ越しと、入学前に行ったり来たりする必要があるので、往復の交通費がかかってきます。
※オープンスクールは、補助金がでる学校もあります。
都会にあるような商業施設はない
過疎化の山間部や離島にあるため、カラオケやボーリングやゲームセンターなどの商業施設はありません。ない代わりに、自然の中で釣りをしたり、川遊びやスキー、バーベキューを楽しむことができます。
大手が経営している有名な塾はない
少し前にも書きましたが、公営塾があったり、先生が授業以外の勉強も見ていただけるケースもあるので、お金をかけずに勉強ができます。
自然が多いので、虫も多い
はじめは虫が多くて驚きますが、生活しているうちに慣れていくようです。
身元引受人の制度がある
高校によりますが、入学する地域の県内に居住している確かな身元引受人が必要になります。原則は親族が対象ですが、いない場合は、代理で身元引受人になってくれる制度があります。
今、子供が通っている高校には身元引受人制度がないので、住民票はそのままで学校に行っています。
地域みらい留学のメリット
ではメリットも正直に書いていきます。
寮生活で生活リズムができる
自分の家だとだらだらして、時間構わずゲームをして不規則な生活になりがちです。寮生活になってからは、決まった時間に点呼があるのでメリハリのある生活リズムができます。
また、寮の食事は、バランスがとれているため、健康面でとても安心です。
自然が身近にあるので心が癒される
とにかく空気がいいので、すがすがしい気分になります。
そして自然豊かなので心もゆったりと癒されます。私の子供の高校は、川がすぐそばにあるので学校帰りに気軽に水遊びしたり、虫取りも楽しめます。都会にはみられない、クワガタがすぐ近くで見られます。
海の近い学校は、自由に魚釣りもできます。
少人数なので密な人間関係ができる
少人数なので、友達がすぐにできやすい環境です。私の子供は、同級生だけでなく、先輩とも仲良しです。人数が少ないので先生も一人一人に密に関わり、相談しやすい環境です。
地域の人との繋がりがあったかい
県外からの高校生を歓迎してくださって、採れた野菜をいただいたり、バーベキューしたりと交流があります。地域の方のサポートが手厚く、病気になった時に病院に連れて行ってくれたり、車で買い物に連れて行ってくれます。私の子供が行っている高校はサポーター制度があり、気軽に相談できる環境が整っています。
探求授業が面白い
地域の特徴を生かした、地元密着型の探求授業があります。また、生徒が自ら企画立案してやりたいことを実施できる授業があり、本当の学びを体験できます。
自立心が育つ
親元を離れての生活なので、起床時間に自分で起きて準備し、掃除洗濯(自炊の場合は食事作り)をしなければなりません。できるか心配でしたが、工夫して自分なりにやっているようです。親に干渉されずに自分でできることで自信になっています。実際、私の子供は、洗濯に興味をもち、私より詳しくなっています。
塾がなくても進学率が高い
学校によっては、公営塾があるところがあります。私の子供の学校は公営塾がない代わりに、学校の先生が、学校が終わってから勉強をみてくれています。少人数なので、個別に細かく対応がきき、学び直しもできます。
受験は偏差値ではなく、本人のやる気を求める
全ての「地域みらい留学」が、対象であるかはわかりませんが、いくつかの高校に問い合わせやオープンスクールで確認したところ、偏差値や内申点ではなく、本人のやる気を一番求めているとのことでした。
学校によっては、中学校のある程度の出席日数を求めるところもあったので高校に確認してください。
「地域みらい留学」は中学校の偏差値を基準にしていないので、いろんな学力の生徒が集まってきます。いろんな生徒がいることで、できなかった生徒のやる気があがったりします。ちなみに私の子供は、勉強が苦手でしたが、積極的に勉強するようになりました。
偏差値が高い子供は、「地域みらい留学」に入って進学が気になるかと思いますが、先ほども書いた通り、個別に先生が対応してくれたり、公営塾でしっかりと勉強することができます。入る前に卒業生の進学先を確認してください。
島根県の津和野高校から東大に入った例もあります。
「地域みら留学」では、都会の学校では体験できない経験ができそうですね!
子供が気乗りしていないのに、親が「いいから」といって行かせるのは、あまりオススメしません。
寮や学校のルールを守れない人も行けません。
オープンスクールに行って学校の雰囲気を肌で感じましょう。オープンスクールに行って子供が「この学校に行きたい」と思うことが必要です。
私の感じたメリットを書きましたが、子供が通っている高校を基準に書いてます。ご了承ください。
番外編:
入学後に買いたいものが出てきました!近くにお店がないけど、どうしよう?
「ノートがほしい」「電子手帳が必要になった」「サンダルが必要!」と、入学してからもいろいろ必要なものがでてきます。
インターネットの通販を使えば、大丈夫です。
ネット通販を利用すれば、ほとんどのものが配達可能。(離島や地域によっては日数がかかるので要確認)
私はAmazonのプライム会員に入っているので、ノート一冊から無料配送してくれます。とても便利。
さらにAmazonは、置き配ができるので、受け取り不要。手続きすれば郵便局も置き配可能です。
※置き配とは‥注文した商品の受け取り不要で、配達した商品を指定した場所に置いてくれます。
※郵便局の置き配は、郵便局から申請書をもらい、提出するだけです。
商業施設はないのですが、ゲーム機は持っていって遊んでます。(各学校の規定を確認してください)
カードゲームも持参して、友達同志で楽しんでいます。
まとめ
いきなり「地域みらい留学」を決断するってなかなかできないと思います。
私の場合は、息子に、なんとなく「地域みらい留学」の話をして、興味を持ったところに「地域みらい留学」のオープンスクールに連れていきました。子供も私の話だけで漠然としてたものが、オープンスクールに行って「ここ行きたい!」という考えに変わっていきました。
費用の面では「交通費がかからない」「塾代がかかならい」「お小遣いがあまり必要ない」と考えると、地元の高校に通ってかかる費用と変わらないかなーと思いました。(個人の意見です。もちろん帰省のお金はかかります)
たまたま知った「地域みらい留学」の制度ですが、今では本当に知って良かったと思っています。
私の子供は、生活リズムができたことで、体調面が以前より改善しました。仲良い友達ができたおかげで勉強も頑張れています。まだ「地域みらい留学」に行って半年ほどですが、本人が成長していることを実感しているようです。
同級生で、中学時代、長いこと不登校で学校に通えなかったというお子さんもいらっしゃいました。「地域みらい留学」して、休むことなく学校に通っていると聞いて、自然の力や地域のみなさんのあたたかさ、人と人の繋がりの大切さをとても感じています。
実際に入る前は、「地域みらい留学」についての情報が少なく、学校に電話で問い合わせたり、個別説明会で相談してきました。また、中学校の先生も「地域みらい留学」を知らなかったので、夏前から少しずつ相談を進めて、推薦で受験し無事入学することができました。
どうかみなさんも「地域みらい留学」で高校に入り、貴重な高校の3年間を過ごせますように。
「地域みらい留学」を知るきっかけになった本は「「スギナの島留学日記」
こちらからご購入できます。
「地域みらい留学」の参考になった本「未来を変えた島の学校」
地域みらい留学のサイトはこちらです。https://c-mirai.jp
無料登録が登録が必要です。
学校を探したり学校説明会やイベントもオンラインで参加できます。
長くなりましたがここまでお読みいただきありがとうございました。
この記事が、少しでもお役に立てたら幸いです。
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