丹田呼吸法に興味があります。
どんな効果がありますか?やり方も教えてください。
はい、その疑問にお答えします。
- [丹田呼吸]のことがわかる
- [丹田呼吸]の効果がわかる
- [丹田呼吸]とセロトニンの関係がわかる
- [丹田呼吸]と[腹式呼吸]の違いがわかる
- [丹田呼吸法]のやり方がわかる
- [丹田呼吸]を私が実践してみた感想がわかる
- [丹田呼吸]と潜在意識のことについてわかる
こんにちは、あけみんです。
先日、「不安がなくなる白隠禅師の教え 心を燃やす練習帳」を読んで、「丹田呼吸法」を知りました。不安やストレスをなくす呼吸法。
もっと「丹田呼吸」について知りたいと思い調べてみたら、医学的にも免疫力が上がり、病気にならず、体幹が鍛えられる効果があるらしいのです。さらに病気が治癒できた報告もあるから驚きです。
ただ今50代の私。これからの人生、いろいろなことがあると思うのですが、病院に行かず、薬も飲まないで、呼吸法だけで、心も体も整うのであれば、早いうちにぜひマスターしたい!そう思い、実践してみました。
この記事では、「丹田呼吸法」の効果とやり方、私が実際にやってみてわかったコツなど説明していきたいと思います。
さっそくいってみましょう!
丹田呼吸とは?
古代インドの時代に生まれたお釈迦様が苦行の修行の中で、呼吸法「アナパーナ・サチ」を習得しました。息を止める修行から生まれたそうです。
そしてその呼吸法は、江戸時代の白隠禅師によって広まりました。
白隠禅師が、禅病(※1)になり、山中の白幽仙人から病気を治すための秘法を教えられ克服できたといいます。その秘法とは、「内観法」と「軟酥の法」。その一つ「内観法」は、丹田(下腹部)に意識を集中して呼吸する方法でした。
それが「丹田呼吸法」です。
※1禅病とは、修行をしすぎて身も心もバランスを崩し自律神経失調症を引き起こす病のこと
丹田とは、おへその下の下腹部(おへそから指3〜4本下の部分)のこと。
もう少し詳しく説明すると‥
「丹田呼吸法」は、丹田に意識を向け、呼吸をゆっくりと長く時間をかけて吐き出し、自然に大量の酸素を取り込む呼吸法です。
丹田呼吸の効果
丹田呼吸は、どのような効果があるのですか?
ストレスを溜めていたり、怒ったり、焦ったり、緊張したり、不安になっているなど、マイナス方向に向かっているときは、どうも呼吸が浅くなっている状態のようです。
この状態が続くと不調を引き起こし病気になってしまいます。
体の不調を失くすには、浅くなっている呼吸を改善しなくてはいけません。
そこで、「丹田呼吸」です‥
「丹田呼吸」は、息を長く吐き、大量の酸素を体内に取り込みます。
結果、体の中の不要な炭酸ガスを吐き出し、酸素を多く体に取り込むことで、細胞が活性化されます。
細胞が活性化されることで血流が良くなり、さまざまな体の不調を改善していきます。
丹田呼吸をすることで、次の効果を得られます。
- 免疫力アップ
- ストレス解消
- 睡眠不足解消
- 食欲増進
- 快便
- 集中力、やる気アップ
- リラックス効果
- 若返り
- 体幹が鍛えられる
- 冷え性解消
- さまざまな病気の治癒と予防
丹田(下腹部)の奥には、神経細胞がたくさん集まっています。
ここを刺激することで、さまざまなカラダの機能を調整する機能が働きます。
丹田呼吸法で、人間本来の機能が活性化します。内臓がマッサージされることで血流も良くなるのです。
「丹田呼吸法」の著者、村木弘昌氏は医学博士で、本の中で「呼気分析」も行っています。興味ある方はそちらを参照してください。
丹田呼吸とセロトニン
近年セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、やる気アップや幸福感に繋がる神経伝達物質であることがわかりました。
セロトニンが不足すると、精神のバランスが崩れ、イライラやストレスを引き起こし、暴力的になったりします。※マウスからセロトニン神経系を取ると、攻撃性を増すという結果があります。
セロトニンを増やすには?
呼吸は、脳神経にも影響します。
「丹田呼吸」をすることで、脳内の精神を安定させる「セロトニン神経伝達物質」がうまく働きます。
また、セロトニンは、日光を浴びたり、涙を流したり、リズム運動でも増加することができます。リズム運動は、呼吸の他に、歩行や咀嚼も含まれます。
セロトニンを増やすと‥次の効果があります。
- 精神が安定
- 前向き
- 快眠
現代は、特にこのセロトニンが不足していてストレスを抱えている人が増えているようです。
丹田呼吸法は、血流を良くするだけでなく、脳の神経系にも良い作用を及ぼします。良いことばかりですね!
丹田呼吸と腹式呼吸の違い
腹式呼吸がありますが、丹田呼吸とどう違うのですか?
丹田呼吸と腹式呼吸は似ていますが、次の点が異なります。
腹式呼吸‥吸うときに、おかなを膨らませて、吐くときに、ひっこめる呼吸法
丹田呼吸‥丹田(へそより指3本下)に意識を向けて、腹圧をかけてゆっくり吐き出す呼吸法
吐き出される炭酸ガスの量も丹田呼吸の方が腹式呼吸よりもはるかに多い。ということはその見返りとして新鮮な酸素が入ってくる量も丹田呼吸がまさるというわけである。
「白隠禅師「夜船閑話」に学ぶ丹田呼吸法」より
腹式呼吸よりも丹田呼吸の方が、酸素を取り込む量が多いのですね
丹田呼吸法のやり方
丹田呼吸のやり方を教えてください。
さっそく丹田呼吸のやり方を説明していきましょう。
普通の呼吸と違って、少しコツが入ります。
丹田呼吸は、横になってもいいし、座ったままも立ったままでもできます。
横になって行う丹田呼吸法
まずは、上向きに横たわり軽く目を閉じます。
手は横に、足は肩幅くらいに開いて、全身の力を抜きます。
- 口からゆっくり時間をかけて息を吐き切ります。
- 口を閉じ、下腹部の緊張をゆるめます、
- 下腹部に空気が満ちるイメージでゆっくりと鼻から空気を十分吸い込みます。
(横隔膜は下がり、下腹部は大きく広がります) - 2秒ほど呼吸を止めます。
- ゆっくりと長く、苦しくなる直前で(丹田を意識して)息を吐き出します。
(横隔膜は上がり、下腹部はへこみます) - 2から繰り返し
- 息を吐くときは、丹田(下腹)を意識して、息を丹田(下腹)に下ろすような感じで吐きます。
- はじめのうちは、最後「フゥ」と声をだすとやりやすいです。私の体験より
10回ほど繰り返します。
座って行う丹田呼吸法
あぐらもしくは正座で行います。椅子に座ってやってもOK。安定した姿勢で、全身の力を抜き、背筋を伸ばします。軽く目を閉じ、❶〜❻をおこないます。
立って行う丹田呼吸法
肩幅に足を開き、軽く目を閉じ、❶〜❻をおこないます。
- 息を吐くときは、少し前傾姿勢になると、下腹部に圧がかかりやりやすいです。
- はじめのうちは、最後「フゥ」と声をだすとやりやすいです。私の体験より
丹田呼吸法のコツ
丹田呼吸法で、息を吐き出すときは、ただ吐くというよりは、吐き切るという感じです。吐き切ることで、自然と大量の酸素がカラダに入ってきます。
なので、吐くことをしっかりとやることがコツです。
また、息を吐くときは、カラダに溜まった悪いものや不安なこと、嫌なことも全部吐き出す気持ちでやりましょう。
3・2・15のリズム
3秒で吸って、2秒で止めて、15秒でゆっくり吐き出す。
このリズムを覚えて実践してみましょう。
- しっかりと息を吐き切ること
- 継続して行うこと。最低でも20日以上続けること。
「3・2・15のリズム」で15秒吐き出すのは最初は難しいと思います。
きっちり15秒じゃなくてOK。
長めに息を吐き切れば大丈夫です。
呼吸を意識して継続することがポイントです。
丹田呼吸法を実際に私がやってみた
丹田呼吸の効果がすごいので、ぜひ私もマスターしたいと思い、実践してみました。
丹田に意識を持っていって呼吸するというのが、意外と難しい。
はじめは、感覚がつかめなかったのですが、吐き出すときに声を出してみたりと工夫してみることでうまくできるようになりました。丹田(下腹部)に力を入れなくても良いとのことです。
丹田呼吸を行うと、寝つきが良くなり、頭がすっきりしました。カラダが軽くなった感じもしています。
呼吸法は、どの姿勢でもできるので、朝、寝るとき、普段の隙間時間、電車に乗っている時に意識的に行おうと思ってます。
医学的にも丹田呼吸を行うことで免疫力が上がることがわかっているので、日常に取り入れたいと思います。
丹田呼吸と潜在意識
はじめにも触れましたが丹田呼吸は、白隠が禅病を治すために教わった秘法の一つです。それは、「内観法」といい、実は丹田呼吸だけでなく、自己の内面を見つめ直すマインドフルネスも含んでいます。
マインドフルネスとは何ですか?
マインドフルネスとは‥
雑念を捨てて、「今という瞬間」を認識することです。
仏教的な瞑想に由来しています。
マインドフルネスを行うことで、リラックスし、ストレスを軽減します。
白隠の書では、「下の4つを唱えながら丹田呼吸せよ」と書いてあります。
白隠の原文はわかりずらいので、私なりの勝手な解釈で説明すると‥
- 私の丹田と腰から下。本当の自分はそこにある
- 私の丹田と腰から下。それこそが自分の故郷である
- 私の丹田と腰から下。自分の心こそが仏の世界である
- 私の丹田と腰から下。自分の中に仏がいる
丹田呼吸は、脳神経を刺激し、頭をクリアにします。
そして4つを唱えることで、潜在意識に働きかけることができるようになります。
白隠は、「夜船閑話」の中で、「内観法」を実践したら今まで理解できないことが突然理解できるようになったと記しています。
唱える言葉は、自分なりにアレンジしてください。原文が良ければ、白隠禅師の「夜船閑話」をご覧ください。自分にプラスになる言葉を唱えると効果的です。
息を吐くときは、悪いものを全部だすようなイメージで。
そして酸素を取り入れるときには、満ち足りた気持ちで、プラスの言葉を唱えましょう。例えば「カラダがどんどん良くなる」とか「ありがとう」感謝の言葉など。
これは上級編なので、丹田呼吸をしっかりできて継続できるようだったらぜひチャレンジしてみてください。
潜在意識によって、いろいろな能力が発揮できるとしたら‥呼吸法で人生が変わるかもしれません。
丹田呼吸:参考本
この記事を書くにあたり、次の本を主に参考にさせていただきました。
- 「白隠禅師 健康法と逸話」 直木 公彦
- 「心を燃やす練習帳 不安がなくなる白隠禅師の教え」 齋藤 孝
- 「呼吸入門」 齋藤 孝
- 「白隠の丹田呼吸法」 医学博士 村木 弘昌
- 「52歳で折り返し120歳で現役丹田発生・呼吸法医者入らず」 子島弘基
まとめ
丹田呼吸とは、釈迦から始まり江戸時代の白隠禅師が広めた呼吸法です。お金もかからず、細胞を活性化し病気を予防する方法なのです。
丹田呼吸は、免疫力アップ、病気の治癒や予防、若返り、食欲増進、不眠解消などさまざまな効果があります。この呼吸法を行うことで脳内物質のセロトニンが働き、精神が安定する効果もあります。
基本の丹田呼吸法は、3・2・15のリズムで3秒で息をたっぷり吸い、2秒で息をとめ、15秒でゆっくりと丹田(下腹)に向かって吐き出します。
吐くときに、悪いものを全部出すイメージで、そして吸い込むときは良いイメージをしながらすることで、潜在能力に働きかけることができるようです。
丹田呼吸は、健康法でありながらも、心も整うという素晴らしい呼吸法だということがわかりました。ぜひ今後の人生に取り入れたい秘法です。
白隠禅師が伝授したもう一つの秘宝は「軟酥の法」があります。
こちらは、別の記事で紹介しています。丹田呼吸と合わせてやることでより効果がでます。参考にしてみてください。
「軟酥の法」とは、白隠禅師が会得した心や体の不調を改善するイメージ法です。「軟酥の法」のやり方と効果やコツを解説しています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。この情報が、少しでもお役に立てたら幸いです。